コアシナガバチの特徴
危険性 | |
外見的特徴 | 黄色と赤褐色の模様 体長11〜17mmと小さいアシナガバチ |
性質 | アシナガバチの中では攻撃性が高い |
分布 | 北海道〜九州 |
活動時期 | 4月〜10月ごろ |
コアシナガバチは、ハチ目スズメバチ科アシナガバチ亜科に分類されるアシナガバチの一種です。
アシナガバチの中で最も小型の部類の種類に入り、その大きさから「コアシナガバチ」と命名されています。
北海道から九州まで広く生息し、市街地でもよく見かけられる種類のアシナガバチで、低木の細枝や岩場、生け垣や軒下などの開放空間に巣を作ります。
攻撃性と毒性はアシナガバチの中では高いので、なるべく巣には近づかないようにしましょう。
コアシナガバチに似た「キボシアシナガバチ」がいますが、
- 胸部の黄色の帯の有無
- 腹部の黄色の帯の有無
で見分けることができます。
コアシナガバチの巣の特徴
自然環境科では低木の細枝や岩場、人為的環境下では生け垣や軒下などの低い開放空間に巣を作ることが多いです。
一般的にアシナガバチの巣はひっくり返したお椀の形やシャワーヘッド型の巣の形をしていますが、コアシナガバチの場合は巣の規模が大きくなればなるほど上向きに反り返るような形になるという特徴があります。
キボシアシナガバチもコアシナガバチ同様に反り返る形の巣を作りますが、巣穴のふたの色がキボシアシナガバチは黄緑色、コアシナガバチは白色という違いがあるのでどちらか見分けることができます。
コアシナガバチに遭遇したら
コアシナガバチは都市部の民家にも巣を作ることから、お住いの地域によっては遭遇し易い蜂です。
攻撃性が非常に高いスズメバチと比べると攻撃性の低い蜂にはなりますが、アシナガバチの中では攻撃性が高い蜂ですので油断は禁物です。
基本的には遭遇したとしてもこちらから巣や蜂自体を刺激しなければ攻撃されることはめったにありませんので、巣や蜂を刺激しないようゆっくりと巣から離れることで刺されることを防ぐことができますが、低木の細枝に巣を作っている際は、巣から離れる際に枝などに引っかかって巣を揺らして刺激してしまうと攻撃されてしまう可能性があるので、最新の注意を払いながら巣から離れましょう。
コアシナガバチに刺されたら
コアシナガバチの毒には攻撃フェロモンが含まれており、一度刺されてしまうとその攻撃フェロモンによって興奮した仲間の蜂からも敵認定されて刺されてしまうので、刺された場合は仲間の蜂からの追撃を防ぐため、速やかに蜂が追ってこない場所に避難する必要があります。
複数箇所を刺されれば刺されるほど蜂の毒が体内に注入されてしまうため、それを防ぐためにも、まずは室内に逃げ込む、走って蜂が追ってこないところまで逃げるなどの対応を行いましょう。
蜂が追ってこないところまで逃げることができたら、患部をつまんでなるべく毒を体外に排出します。
蜂の毒は水に溶けやすい性質を持っているため、毒を体外に排出する際は流水などで流しながら行うことでより効果的に毒を吸収を防ぐことができますので、近くに水道などがあれば流水で流しながら毒をつまみ出しましょう。
毒をなるべく体外に排出したら腫れや赤みを抑えるステロイド軟膏や、アレルギーによる炎症反応を抑える抗ヒスタミン軟膏を塗り、その後は血管収縮で毒を体内に回さないため、痛みを和らげるために保冷剤などで患部を冷やして医療機関にかかるようにしましょう。
じんましん、むくみ、発赤、湿疹、目の充血、喘息、呼吸困難、チアノーゼ、下痢、嘔吐、血便、頭痛、めまいなどの症状が現れた場合はアナフィラキシーショックの恐れがありますので、救急車を呼ぶなどして一刻も早く医療機関を受診しましょう。
まとめ
コアシナガバチは都市部でもよく見かける蜂で、アシナガバチの中でも攻撃性の高い蜂です。
低木の細木や生け垣、軒下などに巣を作ることが多く、気づかぬうちに巣に近づいてしまう可能性があり、特に木の枝や生垣に巣を作られてしまった場合は、巣を揺らしてしまい巣に刺激を与えてしまう可能性が高く、蜂を怒らせてしまう可能性が高くなるため注意が必要です。
また、お子様がいらっしゃるご家庭だと、コアシナガバチが低い場所に巣を作ることが多い特徴からお子様が興味本位でいたずらをしてしまう可能性があるため、より一層の注意が必要です。