オオスズメバチの特徴
危険性 | |
外見的特徴 | オレンジの頭と黒い胴 オレンジと黒色の縞模様の腹部 |
性質 | 獰猛で非常に攻撃的 |
分布 | 北海道〜九州 |
活動時期 | 5月〜11月ごろ |
オオスズメバチは、ハチ目スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属に属する昆虫の一種で、日本では北は北海道、南は九州、南限は屋久島・種子島近辺にかけて生息しています。
「オオスズメバチ」という名前の通りスズメバチ類で世界最大のハチで、日本に生息するハチの中でも獰猛な性格で攻撃性が非常に高いことが知られています。
防衛本能が非常に強く、巣に近づいただけで攻撃されるだけでなく、マーキングした餌場に近づいた際にも攻撃をしてくるので油断できません。
巣に近づくと、第一段階として接近者の周りを飛び回る警戒行動を取り、更に近づくと最終警告として顎をカチカチと鳴らし威嚇しますが、気づかぬうちに巣に近づいており、いきなり刺されてしまう場合もあるので注意が必要です。
巣は主に土の中に作ることが多く、その他にも樹洞や木の根元など、閉鎖的で目立たないところに巣を作るため、気づかぬうちに巣に近づいてしまう可能性の高いハイキングやキャンプの際には特に注意しましょう。
オオスズメバチは他のハチと比べて毒性が高い上に毒量も多いため、刺された場合は激しい痛みと患部の腫れの症状が強く現れます。
またオオスズメバチは毒液を霧状にして敵に噴射するという行動を取ることがありますが、この毒液の中には「警報フェロモン」が含まれており、警報フェロモンによって仲間を呼び寄せられるだけでなく、フェロモンを嗅いだハチは攻撃性が増すため、複数のオオスズメバチに囲まれた場合は全速力でなるべく遠くまで逃げることが必要です。
他の蜂のように夏ごろ活発に活動しますが、秋口になって餌となる昆虫が取れなくなってくると、餌がなくてイライラしており攻撃的になっているため、秋口になっても油断できません。
また、餌が少なくなってきた秋口のオオスズメバチは、餌を求めて他の蜂の巣をターゲットとすることも知られています。
オオスズメバチに遭遇したら
オオスズメバチに遭遇したら、刺激を与えないようにする必要があります。
「虫が近くにいる」となったら反射的に手で払ってしまいがちですが、その相手がオオスズメバチだった場合、手で振り払ってしまうと攻撃とみなされ、振り払うだけでも「攻撃された」と勘違いして襲ってくることがあるので、オオスズメバチに遭遇した際は、身を屈めて速やかにその場から立ち去ることが必要です。
また、走って逃げると蜂に刺激を与えてしまうため、走らずゆっくりと立ち去ることが重要です。
ただし、オオスズメバチから毒液をかけられた場合は、毒液に含まれた警報フェロモンの性質によって仲間が集まってきて集中砲火を浴びてしまう可能性があるため、全速力で遠くに逃げる必要性があります。
オオスズメバチに刺されたら
オオスズメバチに刺されたら、安全な場所に避難した後、一刻も早く毒を体外に排出しましょう。
毒を出す際は、口で吸い出すのは傷口から毒を体内に吸収せしてしまう可能性があり危険なため、ポイズンリムーバーで行うか、毒が水に溶けやすい性質をしているため、流水で流しながら患部をつねりながら毒を絞り出します。
毒を絞り出した後は、ステロイド軟膏や抗ヒスタミン軟膏、市販の虫刺され薬を塗った後、患部を氷などで冷やしながら速やかに医療機関を受診することをオススメします。
もし多数のオオスズメバチに多数の箇所を刺された場合や、刺された部分以外の全身の蕁麻疹やかゆみ、呼吸がしずらいなどの症状が現れた場合はアレルギー症状が引き起こされているため、可及的速やかに救急車を呼びましょう。
まとめ
オオスズメバチは、巣に近づいただけで攻撃してくる獰猛で、攻撃性が非常に高い蜂です。
危険な蜂なのにも関わらず、土の中や木の樹洞など閉鎖的な場所に作る蜂のため、気づかずうっかり巣に近づいてしまうことがあり得るので注意が必要です。
オオスズメバチが巣を作る環境が多い山や山林などに近づくハイキングやキャンプなどは、気づかず巣に近づいてしまう可能性が高くなるので特に注意が必要です。
もし生活圏内でオオスズメバチやオオスズメバチの巣を見つけたら、速やかに駆除業者に連絡して駆除してもらうことをオススメします。