アシナガバチの生態と特徴

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アシナガバチの特徴

アシナガバチはスズメバチ科のハチの一種で、世界中に1,000種以上生息しており、日本ではセグロアシナガバチ、キアシナガバチなど11種が生息しています。

「スズメバチ科」に分類されることから生態はスズメバチに似ており、ミツバチのように花の蜜を食すこともありますが、基本的には肉食で、蝶や蛾の幼虫を主食とします。

体の大きさはスズメバチとミツバチの中間くらいの大きさで、名前の通り足が長いことが特徴です。

真っ直ぐに飛ぶミツバチやスズメバチと違い、ふらふらとした飛び方をするのも特徴的です。

性格はミツバチに似て大人しく、こちらから攻撃を仕掛けたり、巣に近づいたりしなければめったに攻撃はしてきませんが、人家の近くに巣を作る種類のアシナガバチもおり、気づいたら巣に近づいていたり、洗濯物にまぎれて気づいたときには刺されていたりといったケースもあるので注意が必要です。

毒性はスズメバチに比べると弱いですが、蜂毒アレルギーによるアナフィラキシーショックによって死に至るケースがあるため、毒性が強くないからといって油断するのは危険です。

スズメバチに比べ毒性が低いにも関わらず、刺された際の痛みはスズメバチよりも強いと評する人もおり、刺された際の痛みが非常に強いことが知られています。

アシナガバチの活動

アシナガバチの活動時期は4〜11月頃で、特に6〜8月の気温の高い時期に活発に活動します。

女王蜂が冬眠から覚め、巣作りを開始します。

また女王蜂は、巣作りと同時に産卵します。

卵から次々と働き蜂が生まれ、本格的に活動を開始します。

アシナガバチが最も活発に活動する時期で、巣を守るために攻撃的になります。

新女王蜂が誕生し、雄蜂と交尾をします。

交尾を終えると新女王は越冬場所へ移動します。

次期女王蜂を残して、残りの蜂は死に絶えます。

新女王は寒さを凌げる木の隙間や岩陰に隠れて越冬します。

アシナガバチの役割

アシナガバチは肉食で昆虫を主食としていますが、その中には農作物を食い荒らす青虫や、樹木を食い荒らす毛虫などの害虫も含まれているため、害虫を駆除してくれる益虫としての側面も持っています。

昆虫を捕食することによって、昆虫が増えすぎないようにバランスを保つ存在でもありますので、身に危険がない場合を除き、刺激しないようにしてそっとしておくことが望ましいです。

アシナガバチの危険性

1.激しい痛みと痒み、腫れ

アシナガバチは比較的大人しい性格をしており、こちらから攻撃しなければあまり攻撃をされることはありませんが、刺された際には激しい痛みと痒み、腫れを伴います。

一部種類のアシナガバチは、スズメバチよりも痛みが激しいと言われていますので、大人しい性格だからといって油断していると文字通り痛い目を見る可能性があります。

2.アナフィラキシーショック

スズメバチほど毒性は高くありませんが、アシナガバチに刺された際に、人によっては蜂毒アレルギーによるアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。

毒性はスズメバチよりも弱いですが、死亡する可能性はゼロではありませんので、刺されないよう注意が必要です。

3.スズメバチを引き寄せる

アシナガバチの直接的な危険性ではないですが、アシナガバチの巣を放っておくとアシナガバチの幼虫やさなぎを狙うスズメバチを引き寄せてしまう可能性があります。

スズメバチの中にはアシナガバチを主食としている種類もあり、生活圏内にあるアシナガバチの巣を放っておくとスズメバチを呼び寄せてしまい、うっかり刺されてしまうなんてこともありますので注意が必要です。

まとめ

アシナガバチはスズメバチほど攻撃的ではなく、比較的大人しいハチです。

しかし、大人しい性格とは裏腹に、その毒性はミツバチに比べ高く、また刺された時はスズメバチと同等かそれ以上の痛みを伴います。

昆虫を主食としており、害虫を駆除してくれる益虫の側面はありますが、家の周りなどの生活圏に巣がある場合は、意図せずアシナガバチを刺激してしまい刺されてしまうこともあるため、速やかに駆除業者に連絡して駆除することをオススメします。

一度刺された経験がある場合は、アナフィラキシーショックが起こる可能性が高くなるため、より一層注意が必要です。

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