モンスズメバチの特徴
危険性 | |
外見的特徴 | 胴体部分に特徴的な紋 オオスズメバチより一回り小さい |
性質 | 警戒心が高く、攻撃性も高い |
分布 | 北海道〜九州 |
活動時期 | 4月〜11月ごろ |
モンスズメバチはハチ目スズメバチ科スズメバチ亜科に分類されるスズメバチの一種で、オオスズメバチ、キイロスズメバチに次いで攻撃性の高い蜂です。
モンスズメバチの英名は「European hornet」という名前で、名前の通りヨーロッパを代表するハチで、ユーラシア大陸に広く生息しています。
日本でも北海道から九州まで広く生息していますが、幼虫の主食となる昆虫の減少によって、日本国内の地域によっては大幅に数を減らしていると言われています。
漢字では「紋雀蜂」と書き、その名の通り胴体部分の波打った紋が特徴的な蜂になります。
スズメバチは日中に活動して日没後には巣に戻るという性質をしていますが、モンスズメバチは日没後にもしばらく活動するという特徴があります。
自然環境下では木の洞や岩と岩の間、土の中などに巣を作り、人為的な環境下では天井裏や壁の間などに巣を作ります。
キイロスズメバチと同じく巣を引っ越す習性がありますが、キイロスズメバチが閉鎖空間から開放空間に引っ越すのに対し、モンスズメバチは閉鎖空間からより広い閉鎖空間へ引っ越すという特徴を持っています。
コガタスズメバチと外見が体長も含めて似ていますが、胴体部分の紋と、おでこの色で見分けることができます。
基本的には近くに林や山がある場所に生息していますが、キイロスズメバチやコガタスズメバチほどでは無いですが都市部でも生息しています。
モンスズメバチの巣の特徴
モンスズメバチは自然環境下では木の洞や土の中、人為的な環境下では屋根裏、壁の間、戸袋、換気扇など目立たない閉鎖空間に巣を作ることが多く、釣鐘状で底の抜けた巣を作りますが、稀に外被の無い巣板がむき出しの巣を作ることもあります。
基本的には閉鎖空間に巣を作るモンスズメバチですが、稀に開放空間に巣を作ることがあり、その際の巣は閉鎖空間に作る巣と違い、ボール型で複数の巣穴のある巣を作ります。
モンスズメバチの巣は開放空間、閉鎖空間共に珍しい形のため、巣の形で見分けが付きやすいです。
キイロスズメバチのように引越をする習性のあるハチですが、閉鎖空間から開放空間に引っ越すキイロスズメバチと違い、モンスズメバチは閉鎖空間から閉鎖空間に引っ越すケースが多いです。
閉鎖空間に作られた、引越後のキイロスズメバチの巣の中にも巣を作ることがあるので、引越し後の空の巣だと思っても中にモンスズメバチがいることがあるので注意が必要です。
モンスズメバチに遭遇したら
モンスズメバチは閉鎖空間に巣を作るため、遭遇機会の少ない蜂ではありますが、都市部での目撃や駆除依頼もある蜂ですので注意が必要です。
モンスズメバチが厄介な点は、目立たない場所に巣を作る点です。
目立たない場所に巣を作るということは、気づかぬうちに巣に接近してしまう可能性が高くなるので、気づいたときには襲われているという場合もあるので注意が必要です。
もし気づかずモンスズメバチの巣に近づいてしまった場合、まだ刺されていない状況であれば警戒している状態ですので、蜂を刺激しないように巣から離れましょう。
警戒状態の蜂に大声を出したり動きの大きな動作を取ると、その行動が攻撃とみなされ、敵として認定されて攻撃されてしまうので、慌てずゆっくりと後ずさりしながら巣から離れましょう。
モンスズメバチは日没後も活動する蜂ですが、ライトなどの光源も攻撃としてみなされますので、巣やモンスズメバチ自体に光源を当てないように注意しましょう。
モンスズメバチに刺されたら
もしモンスズメバチに刺されてしまったら、まずは応急処置ができる場所まで速やかに避難しましょう。
刺された場合はすでにモンスズメバチに敵として認定されているので、巣から離れずにいると更に刺されてしまう可能性があります。
多くの箇所を刺されれば刺されるほど、その分多くの量の毒が体内に入り、刺された際の症状が酷くなりますので、速やかに巣から離れることが重要です。
モンスズメバチが追ってこないところまで離れたら、毒を体から排出するために刺された箇所をつまんでできるだけ毒を絞り出します。
蜂の毒は水に溶けやすい性質をしているため、流水にさらしながら毒を絞り出すことでより毒の効果を軽減できます。
毒を絞り出したら、お持ちであれば抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗った後、保冷剤で患部を冷やしながら医療機関にかかることをオススメします。
もし、全身のだるさや発疹などの全身症状や息苦しさ、下痢、嘔吐などといった症状が現れた場合は蜂毒によってアナフィラキシーショックを起こしている可能性があるので、救急車を呼ぶなどして速やかに医療機関にかかりましょう。
まとめ
モンスズメバチは日本国内でも広く生息している蜂で、オオスズメバチ、キイロスズメバチに次いで攻撃性の高い蜂になります。
他のスズメバチと違い、日没後にもしばらく活動することがモンスズメバチの特徴です。
目立たない場所に巣を作る習性があるので、意図せず巣に近づいてしまうことが考えられるので注意が必要です。
攻撃性も毒性も高い蜂なので、もし生活圏内に巣を発見した場合は蜂駆除業者に駆除を依頼することをオススメします。